【2024年】WeChat公式アカウントとは?開設方法・費用・運用代行・できることなど日本企業が利用する上でのメリットや注意点を解説

公式アカウントとは、テンセント社に登録をして、発行することができるビジネス用のWeChat(微信)アカウントです。LINEに当てはめると、Line公式アカウントのような機能です。

中国インバウンド・アウトバウンドマーケティングを行う上で必須の機能となりつつある
WeChat(微信)公式アカウントですが、
・公式アカウントで何ができるのだろう?
・公式アカウントを取得すると何ができるのだろう?
・取得する際の費用や運用代行費用は?

などのわからないことが沢山あると思います。
本記事ではWeChat(微信)公式アカウントについて徹底解説していきます。

WeChat(微信)公式アカウントとは?公式アカウントには3種類ある

公式アカウントとは、テンセント社に登録をして、発行することができるビジネス用のWeChat(微信)アカウントです。LINEに当てはめると、Line公式アカウントのような機能です。
公式アカウントを登録をするとクーポンを発行したり、お得なセール情報を発信したり、お客様とメッセージのやり取りができます。お客様とより、密なコミュニケーションを取ることができ、商品販売や来店促進につなげることができるのが公式アカウントを取得するメリットです。
そして、WeChat(微信)公式アカウントには3種類のアカウントがあります。それぞれを説明します。

サービスアカウント

WECHAT(微信)公式アカウントのサービスアカウント

一般企業のプロモーション活動やマーケティング活動に適したアカウントです。
個人ユーザーとは友達関係のような形で繋がることができるため、フォロワーに対して高い確率で情報を届けることが可能となります。LINEに当てはめるとLINE@になります。

購読アカウント

WECHAT(微信)公式アカウントの購読アカウント

メディアや個人向けに用意されているアカウントです。
毎日記事を配信することが可能な一方、通常のチャット画面に投稿は表示されません。ニュースサイトのようなコンテンツ配信をおこなう場合に有効な場となります。

企業アカウント

WECHAT(微信)公式アカウントの企業アカウント

企業内のクローズ環境で使うためのアカウントです。
中国国内はメールの利用率が低く、多くのコミュニケーションにチャットを用います。情報漏えいリスクを減らすため、企業内専用チャットを導入する企業が増えています。LINEに当てはめると、LINE WORKSのような機能です。ChatWorkやスラックも近いでしょう。

サービスアカウントと購読アカウントの違いは?プロモーション目的ならサービスアカウントがオススメ

サービスアカウントと購読アカウントの違いは一体どのようなところにあるのでしょうか?
サービスアカウントの方が、幅広い機能を利用することが可能です。下記の図にサービスアカウントと購読アカウントの違いをまとめています。

サービスアカウントと購読アカウントの違い

サービスアカウントの方が、購読アカウントよりできることが多いため、プロモーションをする場合であれば
サービスアカウントを取ることを推奨しています。それでは具体的にWECHAT(微信)公式アカウントを取得するとどういったことができるのでしょうか?4つのできることがあるので紹介していきます。

WeChat(微信)公式アカウントを取得するとできる4つのこと

WECHAT(微信)公式アカウントを取得すると主に下記の4つができるようになります。

  1. フォロワーへのアプローチと顧客管理
  2. WECHATPAYの利用
  3. ミニプログラムを活用してEC機能を持たせる
  4. WECHAT(微信)広告の配信

これら4つを紹介していきます。

1:フォロワーへのアプローチと顧客管理

WECHAT(微信)公式アカウントを取得するとユーザーと強い関係が築ける豊富な機能が使えるようになります。主にサービスアカウントでは、企業とユーザーによる密なコミュニケーションが図れる機能が充実しており、下記のような機能が活用できます。

  • メッセージのプッシュ通知(テキスト・画像・音声・動画など)
  • 自動返信(フォロー返信・キーワード返信・メニュー返信)
  • メニュー設置(外部リンク・内部投稿リンク・メニュー返信)
  • 分析機能(外部リンク・内部投稿リンク・メニュー返信)
  • カスタマーセンター機能(個人アカウントへ問い合わせを誘導)
  • クーポン機能(金券・割引券など)

ラインアットのような使い方ができるようなイメージになります。これらの機能を活用することにより
来店促進を促したり、顧客との関係構築できたりすることができます。

WeChat(微信)公式アカウントの顧客体験を向上。微信(WeChat)チャット管理ツール

WeChat(微信)公式アカウントを利用していると、フォロワーから沢山のメッセージが来て対応に追われることがあると思います。ただ、メッセージに対して回答のパターンが決まっているのであれば、返信を自動化することをオススメします。

そんな時に便利な機能が微信(WeChat)チャット管理ツール。微信(WeChat)チャット管理ツールとは、メッセージの自動返信や対応したフォロワーの情報を蓄積して管理することができるツールです。詳細は下記のリンクよりご覧ください。
微信(WECHAT)チャット管理ツール

2:WeChatPayの利用

WeChat(微信)公式アカウントを利用していないとWeChatPayを活用することができません。WeChatPayとは、LINEのLINE Payと同じような機能です。今や中国人の90%がモバイル決済を利用していると言われており、ほとんどの方がWeChatPayを利用して様々なものを購入しています。

3:ミニプログラムを活用してEC機能を持たせる

WeChatミニプログラムとはWeChat内で動く、ダウンロード不要のアプリです。ミニプログラムを活用するとWeChat(微信)公式アカウント内にEC機能をもたせることができます。その他にもポイント機能や顧客管理、ゲーム機能など様々な機能を公式アカウント内に持たせることができます。WeChatミニプログラムに関して詳しい情報は下記の記事をご覧ください。

WeChatミニプログラム日本企業での活用例や開発、インバウンド対策について解説

4:WeChat(微信)広告の配信

WeChat(微信)広告を配信するためにも公式アカウントが無くてはなりません。WeChat(微信)広告は主に下記の3種類の配信面があります。

朋友圈广告(モーメンツ広告)

朋友圈广告(モーメンツ広告)

WechatのモーメンツというLINEのタイムラインのような機能の中に、友達や他のユーザーの投稿に類似した形式で、広告を掲載する手法をモーメンツ広告といいます。

公众号广告(公式アカウント広告)

公众号广告(公式アカウント広告)

Wechatの公式アカウントページ上に、広告を配信する手法です。記事広告やバナー広告、近年では動画広告も配信できます。

小程序广告(ミニプログラム広告)

小程序广告(ミニプログラム広告)

Wechatミニプログラム上にバナー広告を掲載することのできます。

公式アカウントの事例

ECの公式アカウント事例

WeChat:ECの公式アカウント事例

こちらはEC機能を持っている公式アカウントです。ミニプログラムと組み合わせているのですが、上記の画像のようにクーポンを配ったり、ECなので購入ができたりすることができます。WECHAT(微信)公式アカウントさえあれば、中国向けのWEBサイトを作る必要が無いくらいに充実しています。

小売店での公式アカウント事例

WeChat:小売店での公式アカウント事例

上海のスーパーマーケット・盒馬鮮生(フーマー)のWECHAT(微信)公式アカウントです。盒馬鮮生(フーマー)はアプリから商品が注文でき、商品をデリバリーしてもらうことができますし、注文した商品を出来上がったタイミングで取りに行くことができる、アプリとスーパーマーケットが合体した次世代スーパーマーケットです。

クーポンを公式アカウントで配信し、公式アカウント上で近くの店舗を探すことができます。このようにアプリと実店舗を組み合わせて集客をしています。

公式アカウントの具体的な申請・開設・認証方法や流れ・開設までの期間とは?

WECHAT(微信)公式アカウントの開設申請手順はざっくり分けると下記の3ステップになります。

  1. 公式アカウントの申請
  2. 公式アカウントの申請後、認証手続きを行う
  3. 審査が完了しアカウント開設

それでは各ステップに従い説明していきます。

公式アカウントの申請

公式アカウントの申請手順

まずは公式アカウントを申請して登録します。

公式アカウントの申請手順

サービスアカウントがオススメなのでサービスアカウントを取得しましょう。

公式アカウントの申請手順

ここからはメールアドレスや電話番号などの個人情報を入力していきます。メールアドレスや電話番号で承認作業が必要になります。なるべく中国語がわかるスタッフや知りたいに一緒に取り組んでもらったほうがいいです。

公式アカウントの申請後、認証手続きを行う

公式アカウントを申請後、認証手続きをする必要があります。申請はWEBで行い、下記の情報が必要になります。

  • 登記簿謄本に記載の情報(住所、経営範囲、代表者氏名など)
  • 銀行口座の情報
  • 運営担当者のパスポート番号(中国の方の場合身分証IDも可)
  • 登記簿謄本の写真
  • 運営担当者の直近3か月分の携帯電話料金明細

wechat 公式アカウント申請ページ

WECHAT 公式アカウント申請ページはこちらです。

審査が完了しアカウント開設

必要な情報を送信した後に指定の口座へ手数料の振込をします。明細書の写しを同じくオンラインで提出し、もし情報に不備がある場合にはメールや電話で問合せが入ります。

審査期間には約一ヶ月ほどになり(状況により前後します)公式アカウントの開設と認証が完了します。開設された公式アイコンやアカウントのIDを設定することができます。

他にも細かな作業はあるのですが、大まかな流れはこのような形になります。それでは次にWECHAT公式アカウントの運用代行や開設代行の費用の相場などについて説明します。

WeChat公式アカウントの運用代行や開設代行はどれくらい費用がかかるの?

中国語がわかるスタッフがいない……。面倒なことは専門家に任せたい……。
と考える担当者の方も多いのではないでしょうか。WECHAT公式アカウントの運用代行や開設代行の相場を紹介します。こちらはあくまでも相場であり、企業によっては異なるケースが多いです。

公式アカウントの開設費の相場

10万〜30万円が相場とされています。
含まれる業務は下記の内容となっています。

  • 上位表示されるアカウント名の調査、提案
  • アカウント紹介文の編集および中国語翻訳
  • 公式アカウント管理機能の各種設定
  • メニューバー・ページの作成
  • お問い合わせ自動返信メッセージの作成
  • アカウント認証の申請手続き代行
  • 問い合わせチャット機能のユーザー登録設定

上位表示されるためのリサーチや中国語翻訳、初期の記事やページの数により金額が変動するようなイメージになります。

WeChat公式アカウントの運用代行の相場

月/5万円〜となっているケースが多いです。

  • 公式アカウント内の投稿業務
  • 投稿内容の中国語翻訳
  • レポーティング
  • 問い合わせ対応
  • 公式アカウント登録のための集客

月の記事投稿が増えれば増えるほど、運用代行費用が増えていくようなイメージになります。

中国マーケティングではWeChat(微信)公式アカウントが必要な存在になりつつある

中国マーケティングをする上でWeChatの公式アカウントは、ホームページの代わりになります。いきなり中国版のホームページを作ることは、SEO対策したり、サーバーを中国に置いたりと非常にハードルが高いと考えます。SNSの公式アカウントであれば、ホームページを作るほどハードルは高くありません。さらに、偽物アカウントも多い中国では公式アカウントで発信すると信頼性が得られます。まずは公式アカウントを基盤にし、そこにアクセスを集める、フォロワーを増やすことを弊社、クロスボーダーネクストでは推奨しています。

クロスボーダーネクストではWECHAT(微信)公式アカウントの開設代行や運用代行を行っています。もしご興味ありましたら気軽にご相談ください。