【2024年最新】天猫(Tmall)とは?特徴・出店方法・天猫国際、淘宝網との違いや読み方について解説
コロナウイルスの影響で多くの企業が大ダメージを受ける中、EC業界は急速な成長を見せています。
その中でも圧倒的なマーケットシェア率を誇る「天猫」。
- 中国にはたくさんECサイトがあるけど、天猫はほかと何が違うの?
- 読み方や特徴は?
- 天猫国際とは?
- 日本から天猫に出店は可能?
と天猫について色々と調べているあなたの為にこの記事を書いています。
この記事を読むと天猫についてたったの10分程度で理解することができます。
ぜひ、最後までお読みください。
天猫(Tmall)とは?中国版楽天市場|読み方はテンマオ
「天猫(Tmall)」は中国語でテンマオ(ピンイン:tiān māo)と読みます。
天猫は2008年にアリババグループが開設したショッピングモール形式のBtoC-ECサイトで、中国国内EC市場で半数以上を占める巨大プラットフォームです。
「天猫(Tmall)」は楽天市場のようなイメージになります。
日本企業では、ユニクロ、無印用品、資生堂、ニトリなど大手企業が出店しています。
天猫国際とは?|天猫(Tmall)の国際版サイト
「天猫国際(Tmall Global)」は2013年に開設された越境EC専用のプラットフォームです。
天猫国際では現地法人を作らずとも出店可能となっており、出店する企業側は母国にいながらにして中国人に商品を売ることができることが天猫との大きな違いです。
また、中国の小売業許可などを取得せずに直送と保税区発送を利用して販売することができるため、海外販売の障壁を低く抑えることが可能です。
日本企業では、マツモトキヨシ、花王、@コスメなどが出店しています。
淘宝網(タオバオワン)と天猫(Tmall)の違いとは?
日本でもよく耳にする「タオバオ」とは個人間取引(CtoC)の「淘宝網(タオバオワン)」と企業と個人の取引(BtoC)の「天猫(Tmall)」の2つのモールに分かれています。淘宝網は日本でいうメルカリやヤフオク、天猫は楽天市場のようなサービスです。
天猫では法人アカウントでしか出店できず、営業許可証、販売ライセンス証明、商標登録証を提出し厳しい審査を受ける必要があります。また、出店の際には保証金、年会費、固定費など多くの手数料を支払う必要があります。
このように出店に際して高いハードルを設けることで、偽物商品や非正規ルート商品を減らし、ユーザーが信頼できるサービスを構築しています。
淘宝網の売りは圧倒的な商品数と価格ですが、天猫の売りは品質と信頼感です。近年中国の消費者志向が「とにかく安いもの」から「高くても良いもの」を求めるようになってきたことを受け、天猫のニーズが拡大しています。
天猫(Tmall)の特徴|中国でTOPシェアを誇るECサイト
経済産業省から発表された2018年中国EC(BtoC)プラットフォームシェアレポートでは天猫が52.5%を占め、京東が31.3%を獲得しています。
この年の天猫のGMV(流通取引総額)は45兆6,000億円を超えており、Amazon grovalをも上回る規模を誇っています。
また、2019年のダブルイレブンでは24時間で昨年のGMVの約10分の1、4.1兆円を達成するなど、驚異的に売り上げを伸ばしています。
天猫(Tmall)の特徴|独身の日(ダブルイレブン)には1日で数兆円が動く
中国では11月11日を独身の日(ダブルイレブン)と呼んで祝っており、この日は中国最大のショッピングデーになっています。
2019年の天猫ダブルイレブンでは、過去最大となる20万以上のブランドが参加し、100万以上の新商品が販売されました。この日だけで最終的なGMVは前年比26%増の2,684億元(約4兆1,602億円)を達成しました。国別GMVランキングでは日本が4年連続1位を獲得しました。
最新のダブルイレブン(W11 / 独身の日)の情報は下記をご覧ください。
【2024年中国ダブルイレブン】はいつから? 独身の日の由来やW11スケジュールなど徹底解説
天猫(Tmall)の特徴|企業が出店しているため信用度が高い&審査が厳しい
天猫に出店しているショップは信用度が高く、天猫へ出店すること自体が一種のステータスにもなっています。
高い信用度
アリババは、淘宝網で抱えていた粗悪品や偽物の横行などの問題を解消するために、厳格な審査をパスした法人のみが出店できるモールとして天猫を開始しました。
出店においての高いハードルとともに、消費者保護の観点から特徴的なサービスを実施しています。
- 商品到着後7日以内なら、理由の有無にかかわらず、返品。交換可能。
- T-mallが認定した正規品を扱う店舗でなければ出店できない。
- 消費者から店舗評価制度あり。
- 決済はエスクロール決済(Alipayによる第三者を仲介させる決済法)。
厳しい診査
天猫の出店には、まず前提として中国本土での営業許可証を持った法人でなければなりません。また、販売ライセンス証明など様々な資料を提出する必要があります。さらに出店費用として約300万円ほどを支払う必要があります。
このように出店自体に高いハードルを設けることで商品の品質を高く保っています。
天猫(Tmall)の特徴|日本製品が人気
「Tmall (天猫)」と「Tmall Global(天猫国际)」に、出店をしている企業は多数あります。
天猫ではユニクロ、無印良品、SEIKO、資生堂、象印など。天猫国際では花王、小林製薬、任天堂、ドクターシーラボなどです。
2019年のダブルイレブンにおいて国・地域別の売上ランキングでは日本を1位を獲得しました。日本企業で売上高の増加率が上位だったのは、花王の「Curel」が前年比245%増、小林製薬が192%増、任天堂では182%増になりました。
日本の企業も天猫(Tmall)に出店
天猫(Tmall)に出店するには?|現地法人が必要のためハードルが高い
天猫に出店するには現地法人が必要になるため、中国の現地企業と合併して会社を設立するか、中国企業に業務委託するかの2通りの方法を選択する必要があります。また初期費用として保証金、年会費、販売金額に応じた手数料を支払わなければなりません。
そのため、天猫に出店するためのハードルはとても高く、日本企業の多くは「越境EC」である天猫国際の方を利用しています。
天猫国際に出店するには?
日本企業が天猫国際に出店する場合は、代行会社を利用することが多いです。
出店審査のための必要条件
・外資企業である
・自社ブランドを所有している
・商標を取得している(小売店の場合第35類)
・大手企業である
・業界第3位以内の実績を持っている
・認知度の高い企業である
・天猫国際で売上や伸びが期待できる
・越境EC専門チームがある
出店審査時の優先条件
・海外有名実店舗を経営している、あるいは、B2Cウェブサイトを運用している
・中国国内にまだオープンしていない海外有名ブランドである
申請時に必要な資料
・企業の会社成立証明証書
・企業の税務登記証明書、最新の納税証明書
・企業の代表者・店舗責任者の身分証明書、ライセンス証明
・企業の中国国外の銀行口座所有証明書、銀行預金残高証明書
出店の際に必要な初期費用
・出店保証金:25,000ドル
・年間利用料:商品により異なる(5,000ドル、10,000ドルと異なる)
・技術サービス料:カテゴリーにより異なる(売上額により全額返金)
・販売手数料
・その他、輸出関連、倉庫物流関連、店舗運営、広告費用など
出店の大まかな流れ
事前審査:出店に必要な条件は通っているか
↓(一度目の入金)
本審査:必要書類の審査
↓(二度目の入金)
店舗ページ作成:商品画像や商品紹介文準備
↓
店舗オープン
天猫国際には旗艦店、専売店、専営店の3種類がある
天猫国際には3種類の店舗形式があります。
中国人はどのように天猫(Tmall)を活用するのか?
現在も偽物や粗悪品でのトラブルが絶えない中国では、天猫は安心して購入できるショッピングモールとして人気です。
天猫国際での売れ筋商品は美容・健康、ベビー洋品の売上シェアが多く、このカテゴリーだけで全体の80%にのぼります。そして、このような安全性が最重要視される商品では日本ブランドは圧倒的な人気を誇っています。
また、正規品のブランドのセールや大幅値引きイベントが開催され、長く注文し続けた常客には割引などのサービスも付与されます。
中国越境ECを検討するなら抑えておきたい天猫(Tmall)/天猫国際
近年、中国は急速な給与水準の上昇に伴い消費者も「質」を求める層が増えてきています。
数ある商品の中でもメイドインジャパンは高い信頼度と人気を誇っており、現地法人がなくても出店できる天猫国際は、これから中国向け越境ECに参入したいと考えている企業にとっては格好のプラットフォームになるでしょう。
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