【発表】2021年中国流行語TOP10!最新の中国トレンドとは?

2021年もあと少し。今年もあっという間に終わりを迎えようとしています。
日本でも流行語大賞がありますが、中国でも同じようなものが存在します。中国の語言文学雑誌「咬文嚼字」編集部が12月8日に2021年流行語、TOP10を発表。その内容を今回紹介していきます。

10位|元宇宙(メタバース)

Facebook社が社名をMetaに変更したことで話題のメタバース。中国でもメタバースは注目されており、流行語大賞にランクイン。12月16日にはバイドゥがメタバース関連製品を出すと発表もしています。中国でも今後メタバースに注力をしていき企業が増えていくのではないでしょうか。

9位|躺平(寝そべり現象)

「寝そべる」というのは本来、「横になって休む」という意味になりますが、現在では「何もしない」や「抵抗しない」、「頑張らない」といった生活態度を指す時に使う人が多くなっています。そして、こうした生活理念を抱き、様々なストレスに対して、「寝そべる」ことを選ぶ人たちを「躺平族(寝そべり族)」と呼ぶようになっています。現代社会のストレスに対して「躺平族(寝そべり族)」が増えていることが話題になり「躺平」という言葉が流行語にノミネート。

8位|鶏娃(親が子供に詰め込み教育すること)

中国にはかつて「打鶏血」という、精をつけるためにニワトリの血を注射するという民間療法がありました。ただ、科学的根拠に基づいていなかったため、その療法は早々と姿を消すことに。ところが、「打鶏血」という言葉は今でも、興奮して鼻息を荒くしている人をからかったり、皮肉ったりする時によく使われており、「クレイジー」や「すっかり夢中」といった状態を指すようになっています。

中国は昔から受験戦争などと揶揄されることも多く、小さなころから塾や習い事に多く通わせ、一部ではクレイジーと思われるようなスパルタ教育が問題になっています。まるで「子供にニワトリの血を注射するようなもの」と揶揄されるようになり、それを略した「鶏娃(親が子供に詰め込み教育すること)」という言葉が誕生しました。

日本で言う所のモンスターペアレンツに近いものを感じますね。

7位|破防(ガードオファ)

「ガードオファ」は元々、特殊な物理的攻撃により、ガードを突破されたという意味のゲーム用語でした。その後、中国のネット上で、心理的防御線を突破された時にも使われるようになっています。心を傷つけられ、悲しくなったり、つらくなったりした時や心が揺り動かされて共感を覚えたり、感動した時などに、「ガードオファ」されたと使う若者が多いです。日本で言う所のATフィールドを破壊されたみたいな感じですかね。

6位|野性消費(ワイルドな消費)

今年7月、河南省は大規模な洪水が発生しました。その際、中国のあるスポーツメーカーが5000万元(1元は約17.7円)相当の物資を寄付し、復興を陰ながら支えていました。それを知って感動したネットユーザーたちは、ライブコマースを通して次々に同メーカーの商品を購入し、この思いやりに満ちた企業を応援する気持ちを示したそうです。

その時、ライブコマースのパーソナリティーが「理性的に消費するように」とアドバイスしたところ、弾幕を通して、ネットユーザーから「私はワイルドに消費したい」というコメントが戻ってきました。中国語の「野性」とは、ワイルドな性質を表しており、「ワイルドな消費」とは、つまり何にも縛られず消費することを指す。そしてその率直なワードからは、親切な行動をしたいという強い思いがにじみ出ています。

5位|碳達峰(二酸化炭素<CO2>排出量ピークアウト)、碳中和(カーボンニュートラル)

2020年9月22日、習近平国家主席は、第75回国連総会の演説で、「中国は2030年までにCO2排出のピークアウトを目指し、2060年までに、カーボンニュートラルを実現できるよう取り組む」との目標を発表。また、今年の全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)でも、「CO2排出量ピークアウト」と「カーボンニュートラル」が、「政府活動報告」に組み込まれ、再び広く注目を集めた影響で今年の流行語にランクインしています。

「CO2排出量ピークアウト」とは、CO2の排出量増加に歯止めをかけ、ピークに達した後は減少に転じさせることを指します。一方、「カーボンニュートラル」とは、企業や団体、個人が、植樹・造林、省エネ・排ガス減少などを通して、CO2排出量を減らし、CO2の「排出ゼロ」を目指すことです。

4位|双減(ダブル負担軽減)

今年5月21日、習近平総書記が議長を務める中央改革の全面的深化委員会第19回会議で、「義務教育段階にある学生の宿題と学習塾の負担をさらに軽減することに関する意見」が承認されました。義務教育段階にある学生の宿題と学習塾の負担軽減の略称として「ダブル負担軽減」という言葉が使用されており、小中高生の負担が重すぎるという問題に焦点を絞っています。

現在、「校内の負担は軽減する一方で、校外の負担が増加している」という現象が際立っており、多くの青少年の身心の健康に深刻な影響が及んでいます。「ダブル負担軽減」の意見が発表されて以降、驚異的な効果が表れており、学校の主な教育現場としての役割が強化され、学習塾などの無秩序な発展が効果的に抑制されただけでなく、社会各界、特に保護者がより合理的な教育理念やスタイルについて考え直し、それを模索する良い機会となっています。

3位|赶考(力試し)

中華人民共和国成立前、毛沢東氏は、中国共産党中央の総本部があった河北省石家荘市平山県西柏坡から北京へ向かう際、「今日は『力試し』のために北京に行く日」だと語り、全党員に対して、「謙虚で、慎重、おごらず、焦らない姿勢、必死になって奮闘する姿勢を持ち続けなければならない」と激励しました。

習近平総書記は、西柏坡を視察した際、「我々が直面している課題、問題は依然として厳しく複雑で、『力試し』はまだまだ終わっていない」と語りました。また、中国共産党創立100周年記念式典の重要談話でも、習総書記は、「中国共産党は今、団結して、中国の人民が『2つ目の百年の奮闘目標』を達成するための新たに実力を試される道のりを歩み出した」と再び強調。「中国共産党の百年奮闘の重大な成果と歴史的経験に関する中共中央の決議」は、「時代が出題し、我々が解答し、人民が採点する。今後もよい成績を挙げ続け、新時代、新しい長旅において、新たな気勢を上げ、新たな成果を挙げなければならない」と言及しています。

力試しというワードを大切にしており、その言葉が流行語になっています。

2位|小康(ややゆとりのある)

小康社会(ややゆとりのある社会)というのは、中国人がこれまで常に憧れ、追い求めてきた繁栄した経済と安定した社会を表しています。1978年から始まった改革開放の当初、中国共産党は「小康社会建設」という目標を掲げました。その当時からの目標が叶いつつあるということでワードがランクイン。

1位|之大変局(百年間なかった大変動)

2017年12月、習近平総書記は、ある演説で、「世界に目を向けると、百年間なかった大変動に直面している」と述べています。そして、習総書記はその後も、重要な会議や重要なシーンで、たびたび「百年間なかった大変動」について言及。その影響でこのワードが一位にランクインしています。

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