【最新】2020年中国流行語大賞ベスト10

先日、2020年中国流行語ベスト10が発表されました。

今回はランクインした言葉とその意味を紹介します。

第1位【人民至上,生命至上(人民第一、生命第一) 】

「人民至上、生命至上」は5月22日に行われた第13回全国人民代表大会で習総書記が述べた言葉で、人民の安全と健康を守るためなら何も惜しまない、という意味です。

2020年はコロナウイルスによって人々の生命と健康に大きな脅威を与え、習総書記が国民に健康を第一にするように指示したこの言葉が第一位に選ばれました。

第2位【逆行者  (逆行者) 】

第二位も、コロナウイルス関連の言葉がランクインしました。「逆行者」とは、この厳しい状況の中で社会に貢献してきた医療従事者や人民解放軍、科学技術者、警察などの呼び名です。

勇敢にウイルスに立ち向かう姿は人々の感動を呼び、敬意をこめてこのように呼ばれました。

第3位【飒 (かっこいい、いけてる) 】

もともと「飒(sà)」は風の音をあらわす言葉ですが、現在流行している「飒」の意味はかっこよくて爽やかという意味で、女性に使われることが多い言葉です。

コロナウイルスの防止に貢献した医師のうち50%が女性で、看護師の女性率は90%を超えています。男性に負けず現場で勇敢に戦う彼女たちを賞賛する言葉として「飒(かっこいい)」「真飒(本当にかっこいい)」「又美又飒(美しく、またかっこいい)」というワードがインターネット上で多く見られました。

第4位【后浪 (後からやってきた波)】

この言葉は、「长江后浪催前浪,世上新人换旧人(長江の後波が前波を押し寄せ、世の中では新人が古人に代わる」というのが起源になっています。

今流行している「后浪」という言葉は1990年以降に生まれた人を指しています。この世代は一人っ子が多く、「人に合わせない」「反抗的」というイメージがありましたが、コロナウイルスとの闘いで前線で活躍したことで、世間的に「希望の世代」などと呼ばれるようになりました。

第5位【神兽(神獣)】

「神獣」は本来古代神話での動物を指しますが、今年、この言葉は自粛期間中に家でオンライン授業を受けている子供たちの代名詞となりました。

家で勉強しているときに先生や親がうまく監督できず、まるで「神獣」と戦っているようだという例えから、インターネット上で大流行した言葉です。日本でも家での学習が問題となったように、中国の親たちも自宅での子供の世話に疲労困憊の様子です。コロナウイルスをいち早く収束させ、学校という檻に「神獣」を入れたいという言葉がよくみられた一年でした。

第6位【直播带货(ライブ配信販促)】

「直播带货」とは、ライブ配信で商品を販売する新世代の電子Eコマース方法です。ライブ配信ではよりわかりやすく商品説明が可能になりました。例えば衣服の販売ではモデルの身長やウエストなどのサイズを公開したうえで着用して見せたり、化粧品の販売では実際に使用してみるなどです。

コロナウイルスによる在宅時間の増加により、「ライブ配信販促」によってとてつもない売上成績をあげたライバーが多く誕生しました。多くの業界がこの手法で販売を始めるなか、感染状況が深刻なアメリカでもこのような販売方法が浸透し始めているそうです。

「ライブ配信販促」は流行語になるほど莫大な利益を生み出した一方、ルール違反の宣伝やデータ捏造・コピー商品・アフターフォローなどの問題が懸念されています。有効的な管理が当面の急務となりました。

第7位【双循环  (双循環)】

 

2020年5月14日、中国共産党中央政治局常務委員会会議は「国内国際の双循環が相互に促進するような新しい発展の構成を構築する」と提議しました。

より高い質でさらに公平に・持続可能な・安全な発展を実現し、世界経済の繁栄においても大きな影響を与えていくと意味が込められています。「双循环」は大衆にとって馴染み深くなり、社会が注目するホットワードになりました。

第8位【打工人  (仕事人)】

打工は本来アルバイトを指す言葉で、臨時的な仕事という意味です。「打工人」は本来、肉体労働やアルバイトに従事する人を指します。

9月22日、一人のユーザーが自撮りの動画を投稿し、バイトに行く様子を撮影しながら「勤労な人はすでにクレーンに上がっているのに君はまだベッドの中であくびをしている。自分の生活を気にしていない。おはよう、仕事人!」と言いました。

この動画は多くの注目を浴び、モノマネする人が多く表れ、ネットで大人気になりました。その流れの中で「仕事人」の使用範囲は広くなり、対象は多様化し、各業界の労働者の総称となりました。社会のエリートであろうと普通の職員であろうと、頭脳労働者から体力労働者まで全ては「ハードな仕事人」であるという自虐的意味を含んだ言葉です。

第9位【内卷 (内巻き)】

「内卷」は英語のinvolutionが由来で、元は社会学の用語です。ある社会または文化が一定段階まで発展した後停滞してしまうことで、さらに高いところまで進めない現象を指します。

 

高校生はそれを用いて社会風刺をしました。例えば、「五千時の論文を要求されたのに、一部の優秀な生徒は1万字以上を執筆した。要求以上のことをしているのに、好成績を取れる比率は未だに変わっていない」というようなことを指します。

「内卷」はあまりいい意味の言葉ではなく、皮肉の意味として使われることが多いようです。

第9位【凡尔赛文学  (ベルサイユ文学)】

「凡尔赛文学」の意味は「控え目に自慢すること」を指し、「凡学」とも言われます。

悩んでいたり、悲しんでいるふりをして自慢する話し方のことで、例えば「簡単に太れる人が羨ましい、私はたくさん食べて45kgになれると思ったのに…不公平すぎる、泣きたい!」などの発言です。日本でいう「自虐風自慢」です。

「凡尔赛文学」の由来は日本の漫画「ベルサイユのばら」で、この作品で描かれる贅沢な貴族生活です。11月にとある作家がweibo上で「普段」という言葉とともに自身の高貴な生活を投稿していたことで「凡学」という言葉が大流行しました。

「凡学」という言葉には冷やかしの意味が込められています。

コロナウイルス関連のワードが多くランクイン

今年TOP10にランクインした言葉は半分以上がコロナウイルスに関連するワードでした。また、7位、8位、9位は自虐や皮肉の意味を込めた言葉となっていて、人々の心の疲弊を反映したランキングとなりました。

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