中国人観光客が戻るのは来年?データで見る中国インバウンドの傾向

2020年はインバウンド事業を行っている企業にとってとても苦しいタイミングとなってしまいました。外国人観光客はいつになったら戻ってくるのでしょうか?今回の記事では中国人の観光客がいつになったら日本に戻ってくるのかを、数値を元に考察していきたいと思います。

2020年4月の訪日外国人数は99.9%減少

日本政府観光局(JNTO)の発表している「訪日外客数(2020 年 4 月推計値) 」
日本政府観光局(JNTO)の発表している「訪日外客数(2020 年 4 月推計値) 」

日本政府観光局(JNTO)の発表している「訪日外客数(2020 年 4 月推計値) 」によれば、訪日外国人数は前年同月⽐ 99.9%減の3,000人とありました。

これまでに類を見ない数の減少でした。中国人観光客も-100%減とあるように、昨年726,132人来ていたのに、たったの200人しか、訪れていませんでした。
コロナの影響で渡航が出来ない状況ですが、インバウンド業界に取っては非常に辛い時期でした。

5月、6月もまだまだ訪日外国人数は戻りを見せていませんが、いつになったら訪日外国人数は前のように戻るのでしょうか?

インバウンド客が戻り始めるのは2021年3月以降日本の観光関係者の見解

訪日ラボより
訪日ラボより

国内最大級のインバウンドニュースサイト「訪日ラボ」の5月頃の調べによると、インバウンド客が戻り始める時期は、「1年後(2021年東京オリンピック開催頃)」と考えている事業者が多いそうです。

東京でも、再度、東京アラートが再発している状況ですので、年内はまだまだ油断できない環境下にあるのでしょうか。

 

中国人の行きたい旅行先は「日本」

太平洋アジア旅行協会が調査会社や中国の旅行会社と合同で行った「新型コロナウイルス収束後における中国人旅行者の意識調査」によれば、海外旅行に行きたいと回答している人たちに確認したところ、タイやオーストラリアを抑え、日本に行きたいと回答する人が一番多かったようです。

日本人気は衰えていないことが伺えます。

人のいない場所を求めてより個人旅行が加速する

中国では自粛明けの5月1日~5日の労働節(メーデー)連休中に、国内旅行者は1億1500万人にのぼり、国内観光収入は475億6000万元(約7200億円)となりました。

今までの自粛疲れを解消するべく、多くの中国人が国内旅行をしました。
中国観光研究院によれば、予約、健康、自然などのキーワードが今回の自粛明けの国内旅行で上げられていました。

つまり、人を避けて自然を堪能できる場所に行ったり、以前に予約して混雑を避けたりといった旅行スタイルが好まれていました。他にも公共の交通機関絵はなく、車を使って旅行に行く人が多かったそうです。

この流れは日本旅行が活発になってきたタイミングでも、同じようなことが起きると予想されます。以前までは中国人は団体旅行が多かったですが、近年は個人旅行が活発になってきました。その波を更に加速させると考えられます。

中国人旅行者は以前よりも個人旅行者が増え、人気の少ない穴場スポットを求めて日本に訪れるでしょう。

戻ってくるのを見据えての準備と越境ECも仕込み時か?

まだまだ中国人インバウンドがどのタイミングから戻り始めるか、非常に読みにくい状況です。しかし、中国の人たちは日本に行きたいニーズが強いため、コロナが終息したタイミングで必ず戻ってくるでしょう

そのタイミングに備えて、今のうちに中国人対応をすすめることをオススメします。また、このタイミングで越境ECなどに取り組んで見るのもいいのではないでしょうか。中国インバウンドのビジネスチャンスはまだまだあるかもしれません。