中国AGC(エーシージー)の意味とは?市場規模・由来・日本アニメの人気の理由などを解説

中国AGC(エーシージー)とは、アニメ(Anime)、漫画(Comic)、ゲーム(Game)などのコンテンツの総称を指す言葉です。本記事ではその、中国AGC(エーシージー)の市場規模や由来、日本のアニメが中国で人気の理由などをわかりやすく、解説していきます。

中国AGC(エーシージー)とは:アニメ、ゲーム、コミックの総称

冒頭でもありましたが、中国AGC(エーシージー)とは、アニメ(Anime)、漫画(Comic)、コンピューターゲーム(Game)などの頭文字をとった造語であり、中国のオタク市場のことを指していると理解してもらえればOKです。アニメ、ゲーム、コミックの頭文字からとってできたのが由来となっています。

なお、中国では「二次元」と呼ばれています。中国語の「二次元」は平面のコンテンツから派生したコスプレや踊ってみた等も含めたコンテンツを指します。(コスプレは2.5次元と呼ばれることも)日本語の二次元(純粋に平面のコンテンツ)と意味合いが変わってきます。

中国AGC(エーシージー)=サブカルチャー?

中国AGC(エーシージー)という言葉を調べると、同時にサブカルチャーという言葉も関連して出てくると思います。そもそもサブカルチャーとは、何を指すのでしょうか?

サブカルチャーの反対から考えたほうがわかりやすいでしょう。サブカルチャーの反対の言葉は、メインカルチャーです。

メインカルチャーとは、古くからある社会の主流の文化です。例えば、学問、文学、美術、音楽、演劇などが該当します。それに対してサブカルチャーは、漫画、イラスト、アニメ、ライトノベル、ポップミュージックなど比較的新しいものを指しています。

比較的新しい文化をサブカルチャーと考えると、中国AGC(エーシージー)もサブカルチャーとして捉えられるのではないでしょうか。

ただ、サブカルチャーなのか、メインカルチャーなのかは、生まれた環境や人の定義によって変わるため、今回の記事の中ではそこまで重要な部分ではありません。

中国AGC(エーシージー)とは、中国のオタク市場の総称であり、アニメ、コミック、ゲームの頭文字を集めて作った造語であると認識いただければ問題ありません

そんな、中国AGC(エーシージー)ですが、非常に市場としてはポテンシャルがある市場です。中国AGC(エーシージー)市場規模などについて説明します。

中国AGC(エーシージー)市場規模は?2016年で約5兆円?

2016年の時点で中国AGC(エーシージー)の市場規模は約5兆円※1あると考えられていました。

5兆円市場といえば日本だと百貨店市場が5.8兆円(2018年日本百貨店協会調べ)と同等の規模になります。ちなみに、日本のアニメーション市場だと2.688億円(2018年メディア開発綜研調べ)。

家庭用ゲーム機市場規模だと、4,343億円(2018年国内家庭用ゲーム市場速報 – ファミ通)となっており、中国のスケールの大きさを感じます。

それでは、中国AGC(エーシージー)市場の内訳をざっくりですが確認してみましょう。

※1,2018年3月にジェトロが発表している「中国アニメ市場調査」の市場規模と中国の市場調査・コンサルティング会社iResearch社から発表された2018年3月時点での中国ゲーム市場実績データ、2019年―2021年の市場トレンド予測データの市場データを組み合わせた数値

2016年中国アニメ・漫画市場は約2兆3,104億

ジェトロ資料より

2018年3月にジェトロが発表している「中国アニメ市場調査」によれば、2016年中国アニメ・漫画市場は1497.7億元、日本円に換算すると約2兆3,104億と記されています。アニメ・漫画だけで、2兆円規模があるだけで市場規模の大きさが伝わってきます。

2016年中国ゲーム市場は約2兆7,611億

中国ゲーム市場実績データ、2019年―2021年の市場トレンド予測データ

中国の市場調査・コンサルティング会社iResearch社から発表された2018年3月時点での中国ゲーム市場実績データ、2019年―2021年の市場トレンド予測データによると、2016年中国ゲーム市場は1789億元であり日本円にすると、約2兆7,611億円ありました。さらに、2017年、2018年は着々と市場規模が拡大していることが見て取れます。

2020年は7兆から8兆円規模に成長の可能性も

ジェトロが発表している中国アニメ・漫画市場のデータによれば約10%前後で中国アニメ・漫画市場規模は拡大しています。また、中国ゲーム市場も約10%前後で市場が拡大しております。

ざっくりな概算ではありますが、中国アニメ・漫画市場は2020年頃に約2200億元、日本円で約3兆3,954億。中国ゲーム市場は2020年頃に約2800億元、日本円で約4兆3,214億。合計で7兆円規模を超えてくるのではないかと予想されます。

あくまでも今までの伸び率が続いた場合の数値であり、中国では政治規制もagcの分野でも厳しく、2018年中国ゲーム市場の伸び率が鈍化しています。

原因は2018年の3月に中国ゲーム規制当局の制度改革の施行、新作ゲームの審査・ライセンス認可を全面的に停止したことによるものでした。

この規制により世界最大のゲーム市場である中国市場には激震が走りましたが、9カ月の新規ゲーム認可凍結期間にも関わらず、市場の成長は維持。2018年12月より、新作ゲームの認可が再開されたことにより、2019年現在の成長ペースは戻りつつあるとのこと。

日本アニメが中国で人気の理由

前述の通り、中国AGC市場は成長し続けており、規模が大きい市場です。その中でも日本のアニメは注目を浴びております。日本アニメ人気の理由を紹介します。

動画サイトの普及による影響

まず一つ目が中国動画サイトの普及による影響です。中国ではiQIYI(爱奇艺)・YOUKU(优酷)・bilbil動画(哔哩哔哩)など様々な動画サイトがあり、サイト内に日本のアニメがアップされています。

著作権などを無視し、海賊版のような形で上がっているものも多く、それらを手軽に見ることができるため、日本のアニメが見られる環境が出来上がっています。

政治色や歴史色が無いコンテンツが多いため

中国ではアニメや漫画コンテンツにも政治や歴史的な規制が入ることもありますが、日本のアニメや漫画には中国の政治や歴史にまつわる内容が殆どないため、気軽にアニメや漫画のみを楽しめると言われております。国の政治や歴史を忘れて、アニメや漫画の世界にのめり込めるのだと考えられます。

元々、日本のコンテンツ力が高い

日本のアニメや漫画は世界でも人気です。中国でも同じようにNARUTOやワンピース、ドラえもんのファンが数多くいます。日本のアニメや漫画は素晴らしいと評価されている声も多く、純粋にコンテンツ力が高いのも人気の原因でもあります。

中国agc市場はこれからも伸びしろが!日本のコンテンツを中国に届けていこう

中国agc市場は毎年、着々と成長を遂げています。人口が多い影響もありますが、市場規模が非常に大きく、魅力的な市場だと考えられます。さらに、日本のコンテンツは中国でも人気があり、日本のコンテンツを中国に輸出していくことは、追い風が吹いているのではないでしょうか。

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